2004年01月21日

「風車」-第一八号(一九七九年一〇月)

「風車」-第一八号(一九七九年一〇月)

 九月二十九日付けの朝日新聞報道によれば、日本原子力産業会議が、"原子力平和利用三原則"の「公開の原則」を見直す原子力基本法の改正を検討しているという。同会議内に設けられた原子力基本法問題研究会の中間報告のうち、「まとめ」の部分を一暼してみよう。

 そこでは、「核不拡散や核物質防護上、問題のあるような情報の公開」は「拒否すべき」であるとされ、「秘密保護の法制化について」「現行法では公務員以外の者による漏えいは基本的に不可罰とされているが、原子力の分野でそれで差しつかえないかが問題」とされる。

 こうした法制化が行なわれるなら、「公開の原則といっても、現実はそうなっていない。運転を開始した人形峠のウラン濃縮工場だって公開されていない」と森一久原産専務理事が居直ってみせる現実がさらに悪化し、いまも隠されている事故や被曝の実態がますます闇に葬られて、内部告発もできなくなるのは必至だろう。

 この「公開の原則」見直し論でいっそう明らかになったのは、軍事利用と平和利用との間に壁を設けることなどできないという事実だ。そうすることができるとの前提に立ってすすめられてきた日本の原子力開発自体が見直されるべきだろう。(西尾)

Posted by 編集部 at 2004年01月21日 17:16