「風車」-第三八号(一九八一年六月)
「原子力発電所からの"声"」が原発推進の民間グループによるアンケート調査から漏れ聞こえてきた。「行動するシンク・タンク推進グループ」が、電気事業連合会の依頼を受けてまとめたという作業従事者実態調査報告書は、なるほど電事連が公表を渋るのも無理はない実態を示している。
『原発ジプシー』や『原子炉被曝日記』に共感する者が六四・八パーセント、フィルムバッヂなどの測定器を信用できないとする者が二二・五パーセントといった調査結果があり、「ポケット線量計の読みをごまかす時がある」との告白も、ありえないはずだと言い訳しながら紹介されている。「初期に開発された原発は相当汚染されており、そこで働かされている者は、ゴキブリ以下だ」「原子力は危険で、『原発ジプシー』より現実はもっとひどい」といった指摘もある。
原発についての評価でも、必要性を否定する者が四一・八パーセント、安全性を否定する者が四四・九パーセントに達した。原発への信頼度も期待度も、職場での満足度も、学歴が高いほど否定的だ。この「理解に苦しむ結果」を、調査グループは、「作業従事者に対する教育が不足している」からだと理由づけた。
そうした"教育"こそ、アンケートの回答が「疑惑」と「不満」を表明している当のものではないのだろうか。(西尾)
Posted by 編集部 at 2004年01月21日 17:24