2004年01月21日

「風車」-第五〇号(一九八二年六月)

「風車」-第五〇号(一九八二年六月)

 原子力の世界では、信じられないようなニュースがよく伝わってくる。あのTMI2号炉を「日米欧で共同出資して修復する」というのも、そんなニュースの典型だ。

"修復"といっても、実際は除染など事故の後始末の作業である。その経費の見積もり額十億ドルを、当の電力会社もアメリカ政府もまかない切れない。そこで、七億六千万ドルを日・独・仏などに負担してもらいたい、という法外な話である(五月二十四日付日本工業新聞)。

 これに対し、電気事業連合会は、協力要請に応じる方向だという。"研究用"に破損した炉心を買いあげるとも伝えられている。

 アメリカ側の本音は、原子力はすでに過去のもの、いまさら除染や破損炉心の研究に、何千億円もの金を出す気はしない。軽水炉技術や濃縮ウランの提供の恩義で、日本にも金を出させよう。というところだろう。電事連も、アメリカを怒らせてはなにかとまずい。TMIの後始末が進まなくては、原子力のイメージが低下するばかりだ。金で済むのなら……というところだ。

 しかし、電事連が金を出すということは、とりも直さず、われわれの支払う電気料金でTMI事故の後始末をするということだ。まったく信じられない世の中になったものだ。この計画に強い反対の声をあげよう。(高木)

Posted by 編集部 at 2004年01月21日 17:28