2004年01月21日

「風車」-第五二号(一九八二年八月)

「風車」-第五二号(一九八二年八月)

 七月二十一日、かのスリーマイル島原発(TMI)2号炉の炉心に、事故以来初めて、水中ミニカメラがおろされた。制御棒駆動装置の穴を利用してのカメラ挿入だったという。

 カメラでのぞいた炉心はどうだったか。「炉心上部はがれきの層」と外電は伝えている。原子力産業新聞に、その写真の一枚が掲載されているが、あまり鮮明ではない。しかし、まさに炉心はがれきを積みあげたように、がたがたに破損している。予想されたことだったとはいえ、あらためて事故のすさまじさを感ぜずにはいられない。

 果して炉心は溶融していたのか、それとも被覆管の破損といった程度のことだったのか。UPI電によれば、GPU社のアーノルド社長は、「がれきは被覆管の破損によるもので、溶融の証拠はない」とがんばっている。だが、作業にあたった科学者ハミルトンは、ワシントンポスト紙に、「予想以上の損傷で、ほとんど全面的なメルトダウンだった」と感想をもらしたという。部分的な観測だから安易な推定はできないが、写真をみる限り、燃料は融けていた、という印象を受ける。

 原子炉の蓋開けと燃料取り出しは来年以降。事故の全面的な後始末はさらに延々と続く。そのひとつひとつを、しっかりと見守りたい。(高木)

Posted by 編集部 at 2004年01月21日 17:28