2004年01月21日

「風車」-第六二号(一九八三年六月)

「風車」-第六二号(一九八三年六月)

「原子力発電は将来の国民生活に必要なものとの社の方針が決まっている」A新聞に、電力業界が働きかけ原発のPR広告を掲せはじめたら、Y新聞があわてて飛んできた。「原子力は、私どもの社長が導入したもの。そのPRをライバル紙にとられては面目がたたない」

 Y新聞にもPR広告が掲るようになって、こんどはM新聞も広告を出してほしいと言ってくる。そこで電力業界側は答えた。「御社ではいま、原発の反対キャンペーンを張っている。反対が天下のためになると思うのなら、広告なんてケチなことをいわずに反対に徹すればいい」。

 徹しきれないM新聞としては編集幹部までをくり出して頼み込んだ。電力側の答えはこうだ。「消費者運動を煽って企業を潰すような紙面づくりをやっていたのでは、広告だってだんだん出なくなりますよ。キャンペーンはそのうちやめることになると思うから、そのうえでの話にしたらいいのではないですか」。

 しばらくしてキャンペーンは消え、M新聞にも原子力PRの広告が載るようになった。―と、以上は電気事業連合会の元広報部長鈴木建氏が近著『電力産業の新しい挑戦』で述べている自慢話である。

 こんな"自慢話"をされてよいのですか、A、Y、M紙の皆さん!(西尾)

Posted by 編集部 at 2004年01月21日 17:35