2004年01月21日

「風車」-第七七号(一九八四年八月)

「風車」-第七七号(一九八四年八月)

 七月十八日、六ヶ所村への「核燃料サイクル基地」の立地が、小林電事連会長から発表された。否、小林会長の呼びかえによれば「原子燃料サイクル」だ。

「原子力平和利用に対する正しい理解をいただくために」軍事利用を連想させる"核燃料"という言葉を追放したい、という。一ヵ月前に発足したばかりの「核燃料サイクル立地推進連絡会議」は名称を変更、電力各社も「核燃料部」などの衣替えを決めた。

 日本原燃サービスは八〇年の発足の時点から「原子燃料サイクル」と言っていたのだから、先見の明ありというべきか。同社は「再処理」の語感も嫌って「再生産」と言いかえている。『朝日ジャーナル』の七月二十日号によれば、東京電力では「放射性廃棄物」を「放射性派生物」と書きなおしているらしい。

 電力会社などが「なんとかならぬか」(六月二十九日付電気新聞)として「不用意に使うことを避け」(政策科学研究所)『原子力安全性に関する総合調査研究』)たがっている言葉には、このほかに「原発」「被曝」「廃炉」「事故」「汚染」といったものがある。そういえば「美浜原発は欠陥原発ではない。能力的に見て欠点があるだけだ」なんて言ってたお役人もいたっけ。

 言葉よりも「核燃サイクル基地」そのものの追放のほうが早道だと思いませんか、小林さん。(西尾)

Posted by 編集部 at 2004年01月21日 17:49