「風車」-第八五号(一九八五年四月)
二月十五日に原研大洗研究所で、イリジウム192試料を輸送容器に移し替える作業をしていた二人が被ばくした。作業員A、B(Aは原研職員、Bは下請労働者)がともに二・九レムを浴びた、というのが当初の原研側の発表だった。
二・九レムといえば、三ヵ月につき三レムという許容線量すれすれの大きな被ばくだが、二人とも二・九レムで止まったとはいかにもみえすいた感じである。これはクサイぞ、と話し合っていた矢先に、ウソがばれた。
許し難いのは、その後の原研の発表である。Bはフィルムバッジをつけていて、二・九レムの被ばくは間違いない。Aはバッジをつけていなかったが、作業内容と位置からしてBより線量は少なく、二・六レムぐらいだろうという。やっぱり法律に触れませんと言いたいらしいが、まだウソがありそうだ。
原研の報告は、「安全手順の遵守」など「再発防止の対策」については型どおりに触れられているが、虚偽の報告をしていたことについては、まったく反省の色もなく、一言も触れられていない。国民が最も知りたいのは、こっちの方の「再発防止の対策」なのだが、そんなことに関心がないのが原研の体質か。いや、この方はいくらでも再発しますよ、ということかもしれない。(高木)
Posted by 編集部 at 2004年01月21日 17:51