2004年01月21日

「風車」-第一〇〇号(一九八六年七月)

「風車」-第一〇〇号(一九八六年七月)

 チェルノブイリの事故の後で、日本の多くの人びとが原発についてどう考えているかを、毎日新聞社の世論調査の結果は、上段に掲げたグラフのように示した。

 同社ではもうひとつ、興味深い調査を行なっている。衆参同時選挙の候補者を対象とした、同じ設問のアンケートだ。六月二十八日付の紙面に載っている政党別の調査結果の分析が教えるところを見てみよう。

 衆院で七三パーセント、参院で八六パーセントが新規開発に反対という公明党を中にはさんで、推進寄りに民社、自民、反対寄りに共産、社会と、常識的な結果ながら、全体として反対寄りという印象が強い。特に自民党が、積極開発派と新規開発反対派の対抗関係を見ると、衆院では三八パーセント対三九パーセントとほぼ拮抗。参院でも四〇パーセント対三三パーセントと、反対派の多いのが目立っている。

 自民党の派閥別となると、もっと面白い。首相派閥の中曽根派が硬直した積極開発論から抜け出せずに四七パーセント対二五パーセントと反対派が少ないのを尻目に、利権屋の田中派は、風見鶏のお株を奪ったかのごとく反対派に鞍変えして二六パーセント対四六パーセントと、圧倒的に反対派が優勢なのだ。鈴木派、河本派も反対派のほうが多い。

 右のデータだと自民党圧勝の新国会でも新規建設反対は圧倒的多数派だろう。それでも、原発推進が国策とは、何たる不可思議。(西尾)

Posted by 編集部 at 2004年01月21日 17:57