「風車」-第一〇六号(一九八七年一月)
新しい年を迎える。わが『反原発新聞』にとっては、ひとしお心ひきしまる新年である。
チェルノブイリ事故でお祝い気分など吹っとんだが、本紙は昨年百号に達した。幸い野草社の称讃すべき協力を得て、みごとな縮刷版が完成した。後向きに過去を振り返るほどわが新聞も私たちも老けこんではいない。しかし、縮刷版を手にすると、とにかくも百号まで到達したことへの感慨に胸が熱くなるのは否定しようもない。
「たたかいの武器に反原発新聞を!」を合言葉に、伊方1号炉一審判決とともに第1号のスタートを切ったのが、一九七八年五月である。その号に中央電力協議会の長期計画として、「今後十年間に原発三十六基、設備容量にして三四一九万キロワットを建設」と紹介されている。その十年の計画期間の九年までを『反原発新聞』とともに歩んできた全国の運動だが、この期間に建てられた原発は十八基一六五三万キロワット分であった。半分を阻止したことになるが、やはりこの数字は苦い思いで受けとめざるを得ない。そのほとんどは既存地点への増設であった。
十年のうちにはたたかいも変わる。チェルノブイリという不幸な事件を通じてではあったが、支える層の広がりも生まれている。「たたかいの武器」も、初心に帰っての努力を誓って、十年目の決意としたい。(高木)
Posted by 編集部 at 2004年01月21日 18:00