「風車」-第一〇七号(一九八七年二月)
難航していた日米原子力協定の改定交渉が、ようやく合意をみたらしい。ともかくも政府レベルでは、最終的な妥結に達したようだ。
現在は、米国で濃縮されたウランを燃料として使った後、再処理工場に使用済み燃料を送り、再処理し、製品としてのプルトニウムを動かす、そのたびごとに、米国の同意が必要とされる。これに対し、一定の条件の下であらかじめ包括的に同意しておく方式(ただし、停止権あり)に変更するというのが、改定の骨子。実質的には新しい協定になる、と考えてもおかしくない。
問題の一つは、その条件に、核物質防護の体制の強化がうたわれていること。報道によれば、海外の再処理工場からのプルトニウム輸送は空輸に切りかえ、日本の警察官を同乗させるという。到着空港は、米軍や自衛隊の空港がよい、との意見もあるそうだ。
国内の輸送についても「核兵器の材料は、核兵器なみに厳しい武装防護を」との声が聞かれるとか。一月二十九日付の日経新聞の社説には、「平和ぼけは禁物」なんぞという表現も飛びだした。核兵器をもたないハズの国で、核兵器なみの防護が必要とは!
原発推進の理由に事欠いて、「戦争で物資の輸入が止まっても、原発なら一年半はもつ」ことが第一の"大義名分"とされるようになってもきた。原発推進の行きつく先は、いよいよもってきなくさい。(西尾)
Posted by 編集部 at 2004年01月22日 00:06