2004年01月22日

「風車」-第一三六号(一九八九年七月)

「風車」-第一三六号(一九八九年七月)

 東京都三鷹市大沢六丁目の野川のほとりにある水車を見てきた。水車といえば水辺のノスタルジックな風景をなんとなく想像していたが、この水車は建屋の中央にドッシリと存在し、野川の改修工事が始まる一九六八年の暮れまで、米をつき、粉をひいていた。

 水車の持ち主、峰岸清さんの話によれば終戦のころ大沢には四軒の水車小屋があったそうだ。水車本体だけではなく、水車の動力で動く十四本のキネ、歯車も軸受けもすべて木製。栗やけやきなど、それぞれの材質の特性を生かしたすばらしい装置だ。

 峰岸さんのおじさんが設計し、大正八年に完成したもので、愛着があり、電動の機械を使うようになってからも装置全体をそのまま残した。手入れもしているので、水さえあれば今でも動くという。私たちが住んでいる地元にこんなスゴイものがあったなんて、そしてつい二十年前まで動いていたとは。

 いっしょに見学した仲間で、私たちのくらしの周辺からエネルギー問題を考えようと計画が進んでいる。各家庭の電力使用状況を家族構成・職業・住宅条件など様々な条件での相違を調べたり、ここ数十年の生活の変化を家計簿などを材料に把んでみようと。

 野川に水車が回っていたころと、現在の私たちのくらしのあり方をしっかり対比させてみたい。(渡辺)

Posted by 編集部 at 2004年01月22日 00:24