2004年01月22日

「風車」-第一四〇号(一九八九年一一月)

「風車」-第一四〇号(一九八九年一一月)

 原子力安全委員会は、その設置法によれば、原子力利用における「安全の確保のための規制」などをつかさどる機関である。しかし委員のセンセイ方は、そうは思っていないらしい。

 先ごろ発行された『原子力安全白書』には付録として十二項目のQ&Aがついていて、その前書きで「原子力の安全性に関する理解を一層深めていただく一助となることを期待する」というのだ。「我が国の原子力発電所においてはシビアアクシデント(設計上の想定を超える大事故)が発生することは現実的には考えられません」などと、電力会社になり代わって答えるのが仕事だと、センセイ方は考えているようなのである。ならば、こんな問いにも答えてくれないだろうか。

 炭酸ガスの放出による温室効果を心配しながら、なぜ石炭火力を次々とつくるのか。地球環境を守ろうというならなぜ、現に設置されている公害防止機器すら普段はつかわずに済ませているのか。第三世界の人たちに石油を残そうという一方で、なぜ石油火力を新設するのか。省エネルギーには限界があるといいながら、せっせと「需要開拓」を行なっているのはなぜなのか。

 おっと、間違えた。原子力安全宣伝委員会としては自ずと受け持ちの範囲があるだろう。やはり直接電力会社に聞くしかないか。(西尾)

Posted by 編集部 at 2004年01月22日 00:26