「風車」-第一四六号(一九九〇年五月)
四月二十九日、「原発とめよう! 東京行動'90」は日比谷野外音楽堂で《ノー・ニュークス・ワン・アース・フェスティバル》を開いた。ここに登場したのが人力発電機、略してジンパツだ。
なんのことはない、二台の自転車に発電機と蓄電池をつないだものである。それでも、ギター一本の小室等さんの歌、さらには『超ウルトラ原発子ども』という本で電気なしでもロックができると書いていたフミカちゃんのバンド"造反有理"の「花」は、十分な音量で客席に響いた。景山民夫さんのお話のときには、木クズによる木質ガス発電が威力を発揮した。
とはいえ、もちろんゲンパツをの代わりにジンパツを―とはならない。むしろ、改めて原発の力の大きさを再認識させられたくらいだ。問題はしかし、そこにあるのではないだろうか。
何の苦労も感じずに大量の電気が使えることが、浪費を促した。人力発電機は、あえて電気をつくる苦労を体現して見せて、電気の使い方を考えさせる(子どものオモチャにもなっていたけれどね)。
電気をどうつくるか、どう使うかが切り離されている現状をそのままに原発の代替をさがし求めるところに、脱原発の道はない。自然エネルギーは、安易に原発の代替になんかならない点をこそ強みとしてよいと思うのだが……。(西尾)
Posted by 編集部 at 2004年01月22日 00:29