2004年01月22日

「風車」-第一四九号(一九九〇年八月)

「風車」-第一四九号(一九九〇年八月)

 前号で総合エネルギー調査会の長期エネルギー需給見通しを取り上げた際、紙面の都合で「新エネ」には触れられなかった。

 見通しでは二〇一〇年度で新エネの供給量をかなり増やしているが、その評価はどうなのか―、読者から手紙がきた。エネルギー業界側の考えははっきりしていて、原子力と同様、実現の可能性を抜きに数字の辻つま合わせをしたまでだ。

 どうせうまく行かないから、そのときは石油・石炭をふやすとの考えである。原子力があるから、新エネがあるから、むりな省エネはしなくてよいと誘導するためのものと言ってよい。しかし、原子力の場合とまったく違うのは、新エネの導入促進は、その気になりさえすれば、多くの人の合意を得て実行できるということだ。

 槌田敦さんは「新エネでは原発の代替は不可能」と一刀両断にされた(本紙前号)が、原子力がエネルギー源の電力一元化を促すのに対し、新エネはむしろ脱電力を促しうるのではないか。「多くの人」の新エネへの期待に危なっかしい面があるとはいえ、新エネの活用はもっと真剣に考えられてよいと思う。

 そのためには、新エネを活かしづらいようにできている現行の法制度や送配電システムを改める必要がある。電力会社にとても私たちにとっても好ましいあり方を本気で考えたい。(西尾)

Posted by 編集部 at 2004年01月22日 00:31