「風車」-第一五八号(一九九一年五月)
昨年度の原発の設備利用率は、平均で七一パーセントだった。とはいえ、一部には二〇パーセント前後のものもある(2面参照)。
定期検査の簡略化でむりやり利用率を上げてきたツケが、そこに現われてきているのではないか。八三年から八七年にかけての五年間では四〇パーセント以下のものは見当たらない。それが八八年以降ポツポツ目につくようになった。
事故で止まったり定検で機器の損傷が見つかったりすると、運転再開まで長くかかる例が、最近、目立って多い。浜岡1号炉では、昨年六月に定検に入って、いまだに運転を再開できずにいる。五体の燃料集合体で燃料被覆管の穴あきが確認されたうえに、その五体をふくむ七十八体で被覆管の表面がボロボロに剥がれているのがわかり、事態は深刻さを増した。
本紙一月号の「反原発講座」で、久米三四郎さんが米国電力研究所の実験結果を紹介している。高燃焼度燃料で被覆管表面の剥げ落ちが起こるというものだ。浜岡1号炉では八六年から、その種の燃料を使いはじめた。
高燃焼度燃料の採用で長期連続運転を今まで以上にすすめ、利用率向上を図ろうとすることの危険性が、早くも露呈したといえよう。(西尾)
Posted by 編集部 at 2004年01月22日 00:35