2004年01月22日

「風車」-第一六五号(一九九一年一二月)

「風車」-第一六五号(一九九一年一二月)

 十一月十九日から二十一日まで、経済協力開発機構・原子力機関の「オメガ計画」第一回専門家会合が、茨城県水戸市と原研東海研究所で開かれた。

 オメガ計画とは、高レベル廃棄物のなかの長寿命の放射能を「消滅処理」する技術の情報交換を行なうもので、日本が提唱したという。欧米諸国では七〇年代末~八〇年代はじめに研究を打ち切った技術をずっと宣伝しつづけていたのが、日本だった。

 それがここへきて再び欧米諸国も声を揃えだしたのは、廃棄物の処分計画がどこでもうまく進んでいないためだ。現に消滅の実験をしているのですらないのに言葉だけを一人歩きさせて、すぐにも廃棄物を無害化できるかのように思わせ、受け入れさせようというのである。

 実は「消滅」とは、放射能を消してしまうのではなく短寿命のものに変えるだけのこと。しかも、短寿命とは半減期が三十年くらいのものだから、超長期の管理は不要になったとしても、短期的にはむしろ、はるかに強い放射能を抱えることになる。おまけに、実際に処理をしようとなったら、対象とする放射能と他の放射能との分離と、消滅処理とを、なんべんもくり返さなくてはならない。それこそ危険な話だ。

 放射能の問題は、つくり出さないという以外に解決の道はない。(西尾)

Posted by 編集部 at 2004年01月22日 00:38