「風車」-第一八二号(一九九三年五月)
資源エネルギー庁が、同庁の名前を伏せて、記事の形でプルトニウム利用のPRを新聞に載せていた──と、四月六日付の朝日新聞が報じた。
同庁は、「一方的な見方とみられる意見広告ではなく、幹部が参加した座談会形式の企画にしたい」と、広告代理店を通じて読売、毎日、産経、日経、朝日の五社に打診、日経と朝日は断わったが、他の三紙はエネ庁の側の要請に沿った座談会を行ない、読売と産経は三月二七日付、毎日は同三十一日付の紙面に掲載したという。これで「プルトニウム問題に対する国民の理解を深める」とは!怒りを通りこして呆れてしまう。
信用よりお金が大事な新聞社の姿勢も、怒る以前に情けなく思えるのだが、ここはやはり、きちんと怒るべきだろう。「政府が『原子力は安全だ』というほど、国民は心配になる」から、名前を伏せて広告料を払い、新聞の「信用」を借りてPRをしようなんて、まったく以て言語道断だ。
その卑劣さは、いまなお続いている私たちへのイヤガラセに通じる。私たちが堂々と名前を出して意見を言っているのに対し、自らも名乗って反論するのでなしに、覆面PRやイヤガラセでしか対応できない点に、彼らの正当性のなさがよく示されていると言えよう。
私たちに自信を与えてくれたことには多謝。(西尾)
Posted by 編集部 at 2004年01月22日 00:48