2004年01月22日

「風車」-第一八七号(一九九三年一〇月)

「風車」-第一八七号(一九九三年一〇月)

 九月二十五日に大阪で開かれたシンポジウム「今なぜプルトニウムか」で原発反対福井県民会議の小木曽美和子さんは、県発行の『福井県の原子力』から、もんじゅの開発年表をOHPで示した。

 安全審査をする立場の科学技術庁が、審査に入る前にも審査中にも審査後にも、申請者である動燃事業団になりかわって地元に協力を要請している。何ともあっけらかんとした癒着ぶりには脱帽するよりない。

 その科技庁の安全審査の結果をダブルチェックした原子力安全委員会の原子炉安全専門審査会というのがまた、希有なところだ。当時、申請者の動燃からの委員が二人。うち一人は高速増殖炉開発本部付の主任研究員と、ご念が入っている。実際の審査に当たった第16部会には加わっていないにせよ、答申は審査会が行なうのだから、答案を書いた当人が採点に与している趣である。

 さらに驚くことに、審査会の現会長である藤家洋一氏が十月四日、高浜2号炉の運転差し止め裁判で証言台に立った。被告=関西電力の証人としてだ。原発の建設・運転の差し止めを求めた裁判は数あれど、こんな例は、かつて一度もない。

 原子炉設置許可に最重要の役割を果たす審査会の会長が電力会社の証人になるというのに、ゼネコン汚職ほどの疚しさすら、誰も感じなかったのだろうか。(西尾)

Posted by 編集部 at 2004年01月22日 00:53