「風車」-第二〇五号(一九九五年四月)
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)への軽水炉供与の窓口となるKEDO=朝鮮半島エネルギー開発機構が三月九日、正式に発足した。米韓日の三ヵ国だけでの見切り発車である。
その設立協定に、供与する軽水炉は「韓国型」であることが明記され、強く反発した北朝鮮側は、実験炉の凍結解除をちらつかせて変更を迫っている。輸出実績どころか国内での実績もこれからの「韓国型」に三ヵ国側がこだわる理由は、韓国の原発輸出への執心のほかには見出せない。小村浩夫さんが『週刊金曜日』一月十三日号で説くように、原子力産業の「金儲けのための軽水炉支援」は明らかだ。
一方、北朝鮮側の姿勢からは、原子力開発への固執がエネルギー供給を主目的とするものではないことが、如実にうかがえる。核武装の意図はともかく、まるで核を外交の切り札とするための開発の様相である。
軽水炉なら核開発ができなくなるものでないのは、説明するまでもないだろう。現にアメリカは、ロシアや中国がイランに軽水炉を建設しようとしているのは「核拡散につながる」として、契約破棄などを求めている。近く始まる核不拡散条約の延長検討会議で、同条約に違反する要求だとアメリカが非難されるのは必至だが、軽水炉も核開発につながるというのは、実にその通りだ。
KEDO設立で問題は終わらない。(西尾)
Posted by 編集部 at 2004年01月22日 00:59