2004年01月22日

「風車」-第二二一号(一九九六年八月)

「風車」-第二二一号(一九九六年八月)

 東北電力の東通1号計画が、電源開発調整審議会で着手を認められた。しかしこの計画が電力会社にとってお荷物にしかなりそうにないことは、九二年九月号の本欄で指摘した通りだ。

 話は変わって、東京電力の原子力本部で、六月末に大幅な組織再編が行なわれた。このリストラで、二十二年の歴史をもつ原子力建設部が姿を消したことに注目したい。

 他に廃止されたのは、原子力発電部、原子力業務部と、原子力保健安全センター。代わって、原子力計画部、原子力管理部、原子力技術部が設置されている。従来のまま残ったのは原子燃料部と原子力技術センターだ。

 これまで「原子力本部の両輪」と言われてきた建設部と発電部が、ひっくるめて原子力管理部とされ、しかも極力スリム化を図るという。発電所や建設所の現場に大きく権限を委譲するとか。原子力技術部も、発電と建設に分かれていた技術者をいっしょにして、建設技術者が手持ち無沙汰となるのを避ける意味がある。

 原発の建設時代の終焉に対応したものであることは、明らかだろう。原発は、建設時代から、あと始末の時代に移った。原子力計画部は、廃炉や廃棄物の処理・処分などを担当し、原子力本部の中心的存在となる。いよいよ電力会社も、あと始末に?被りはできなくなってきた。

 新設どころではないのである。(西尾)

Posted by 編集部 at 2004年01月22日 01:04