「風車」-第二三九号(一九九八年二月)
科学技術庁と動燃とが互いに職員を出向させ合い、親密な関係を築いてきたことは、昨年四月号に載せた一覧表などで既に見た通りだ。
これでは規制行政なんてできようはずもないと思っていたら、さらにとんでもないことが、わかった。原子力局の廃棄物政策課には、動燃ばかりでなく、電力会社からも人が送り込まれているという。
原子力安全局とちがって安全規制が仕事ではない、との言いわけは無効だ。同課が担当する高レベル放射性廃棄物のあと始末をめぐっては、電力会社や動燃の「発生者責任」が厳しく問われている。ところが電力会社は、電気事業連合会会長の言(4面「原発『推進者』の発言から」参照)に露骨に示されているように、責任逃れと国への押しつけに躍起だ。そんなとき、きわめて重要な役割を担う事務局に電力会社や動燃の人間が配置されていて、透明性のある行政が期待できるだろうか。
別の面でも、気がかりなことがある。まさに未来を左右する重大事を扱う廃棄物政策課に、本来の科技庁職員は課長、課長補佐、係長一人の三人だけなのだとか。他は皆よそから派遣されてきた職員で、銀行から来た人などが働いている。
そんな体制で何ができるのか、と考えれば背筋も寒くなろう。無責任なのは電力会社に限らないようだ。よほど褌を締めてかからずばなるまい。(西尾)
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