「風車」-第二五四号(一九九九年五月)
一九九九年度の電力各社「供給計画」が出揃った。そこから原発の計画を抜き出して、4面に図示した。
計画通りに運転を開始すれば、二〇一〇年度末までに二十基の増設となる。もちろん、そんなことになろうはずはない。二十基増設の掛け声に辻つまを合わせただけの、画に描いた餅であることは、火を見るより明らかだ。
今年度中に電調審(電源開発調整審議会)に上程される計画の七基のうち、六基までが、昨年度中の上程計画を一年遅らせたものである。うち五基は、その前年度の計画から延期されたものであり……と、遡っていけば切りがない。運転開始の計画も、毎年のように延期が繰り返されている。来年度には、辻つま合わせも限界を迎えよう。
それにしても、延期をする一方で、環境影響調査書の提出を急ぎ、公開ヒアリングを急ぐのは、どうしたわけか。六月十二日の環境アセスメント法施行を前に滑り込みを狙っているのは確かだが、上関原発計画に顕著なごとく、むしろ早く動かすことにはしたくない電力会社の事情もうかがえる。
電調審だけでも通しておけ、と国はけしかけるが、土地が確保できなければ巻原発計画の頓挫の二の舞い。漁業権の放棄が望めなくては、電調審から着工まで九年半を要した女川原発1号の失敗の再現となろう。困るのは国、ではないのだろうか。(N)
Posted by 編集部 at 2004年01月22日 17:34