2004年01月22日

「風車」-第二五六号(一九九九年七月)

「風車」-第二五六号(一九九九年七月)

原子力基本法で原子力利用の推進をうたっている箇所は、削除される必要がある。六月二十四日、総合エネルギー調査会原子力部会の「原子力政策について御意見を聴く会」に出席して、そう主張した。

賛否がはっきりあるのに、法で推進をするのは、おかしい。規制緩和の流れに逆行する。原子力安全委員会の設置も、情報公開も、「推進のため」と趣旨を歪められてしまう。

そして何より電気事業者の無責任さを助長している。「国のエネルギー政策で原子力をやっているのだから、廃棄物も国が全責任をもってほしい」。荒木浩電気事業連合会会長(発言当時)の言葉である。

それでも原発さえつくってくれればよいと、科学ジャーナリストの中村政雄さんから反論があった。「電力会社がやりたくなきゃやらないというふうにして、全然やらなかったら、日本のエネルギーの自給率というのは乏しいままです。仮に電力会社が嫌がってもやらせるためには、やっぱり国家権力が必要でしょう」という。

原発推進の舞台裏を見せて、かえって当方の発言の補強をしてくれたようなものと思い、あえて論駁しなかった。残念だったのは、この日、株主総会の直前とあって、電力会社の代表者である部会委員たちが、全員揃って欠席だったこと。

嫌でも原発をつくらされる側の感想は聞けなかった。(N)

Posted by 編集部 at 2004年01月22日 17:35