「風車」-第二六一号(一九九九年一二月)
日本原子力産業会議が、九八年度の原子力産業実態調査の結果を発表した。今回の調査では初めて、二〇一〇年までに二十基と計画されている原発の増設についてアンケート調査の項目に加えている。
その結果、「予定通り可能」と答えた会社は、回答を寄せた原子力関連産業二百四十七社の中で、わずか八・五%にとどまった。十六~十九基とする会社を加えてもやっと八・九%である。六~十基と答えた会社が五七・一%、一~五基が二二・三%だから、八割近くが十基以下と見ていることになる。
では、何年までなら二十基増設が可能か。この問に答えたのは二百十九社で、九割の会社が二〇一六年以降としている。二〇一六~二〇年が三二・〇%、二〇二一年以降が一三・七%、二十基増設はそもそも不可能と答えた会社が四四・三%だ。
さらに興味深い調査は、仮に計画通り二〇一〇年までに二十基の増設ができたとして、その場合の各社の売上げ増を尋ねたものである。回答は二百二十八社で、何と三八・六%が売上げ増はまったく見込めないと答えている。五億円未満が三一・一%で、両者を合わせると七割弱に達する。どうやら原子力産業としても、原発増設への期待度は低いらしい。
残念ながら、この増設問題の調査には電力会社の回答がない。増設で大赤字という欄がなかったせいだろうか。(N)
Posted by 編集部 at 2004年01月22日 17:37