「風車」-第二七八号(二〇〇一年五月)
世の中、わけのわからないことが多過ぎる。
京都議定書からのアメリカの脱退表明を受けて、四月九日付の電気新聞は「日本のエネルギー政策 揺らぐ土台」と言う。日本のエネルギー政策は、京都議定書で定められた温室効果ガスの一九九〇年比六%削減を前提としてきた。「その前提条件となる京都議定書が米の不参加で事実上骨抜きになれば、COP3を土台とするエネルギー政策自体の意義が揺らぎかねない」。
ちょっと待ってよ。アメリカが抜けるなら日本も無理をすることはない、温室効果ガス削減を前提としたエネルギー政策が揺らぐというのなら、地球温暖化防止とはいったい何なのか。もっとも、日本の温室効果ガス削減はもともと数字の辻褄合わせで、エネルギー起源の二酸化炭素削減はゼロ。増やさないというだけが、政策の前提条件だった。それも、エネルギーの使用量を増やしつつ、原発増設で達成するとか。始めから破綻が前提の政策だ。
電力需要が伸びなくて原発や火発の建設を延期、と電力会社が表明すれば、「原発建設の遅れで温室効果ガス削減に影響」と書くマスコミもわけがわからない。需要が減って原発も火発も建設されないのだから、温室効果ガスの排出量は明らかに減少するだろうに。
口先だけの温暖化防止がわけのわからぬ記事になる。それが悲しい。(N)
Posted by 編集部 at 2004年01月22日 17:41