2004年01月22日

「風車」-第二九〇号(二〇〇二年五月)

「風車」-第二九〇号(二〇〇二年五月)

政府は四月十六日、武力攻撃事態法案と自衛隊法改正案、安全保障会議設置法改正案の三法案を閣議決定し、衆議院に提出した。いわゆる有事法制整備の第一歩である。

この法案が、「国民の安全の確保に資する」(武力攻撃事態法案第一条)どころか、人々の自由と権利を侵害し、むしろ危険を招き寄せるものであることは、すでにさまざまに指摘されている。ところが十七日の福井新聞には、敦賀市の河瀬一治市長の、次のようなコメントが載っていた。「法案は原発の安全確保の強化につながるとの観点から意義がある」。

法案のどこにも、そんな条文はない。むしろ法案そのものが戦争の準備と受け取られ、国際的な緊張を高めるのが落ちだろう。再処理に固執する姿を重ね合わせれば、核戦争を準備しているとさえ見えるかもしれない。だからこそ再処理工場も原発も、「予防」攻撃の対象となる。そうなれば「自国内に置かれた敵国の核兵器」になるのは必至だ。原発立地市の長としては思慮に欠ける発言だった。

武力攻撃事態法案は、電力会社など「指定公共機関」は「武力攻撃事態への対処に関し、その業務について、必要な措置を実施する責務を有する」としている。その中身は不明。「武力攻撃事態以外の」緊急事態対処の措置もまた不明である。第一歩を踏み出すこと自体が狙いらしい。(N)

Posted by 編集部 at 2004年01月22日 17:44