「風車」-第三〇三号(二〇〇三年六月)
ご好評をいただいている(?)「原発『推進者』の発言から」が、二号続けて休載となってしまった。「賞味期限切れ」とならない内に、代わって本欄で紹介しておきたい。
「もんじゅの安全審査については私の知る限り、世界最高水準にあったことは間違いない」--三月三十日付中国新聞のインタビュー記事での、藤家洋一・原子力委員長のお言葉だ。世界中、どの国の安全審査も五十歩百歩と喝破したのである。
藤家委員長は、さらに言う。「広島、長崎という被曝体験を持つ国としては、核不拡散という観点からもプルトニウムをそのまま保管せず、核燃料サイクルを動かして利用することが重要」である、と。屁理屈としても筋の通らない強弁で核燃料サイクル政策に固執する原子力委員会。それを「国策」だと押しつけられる電力業界から悲鳴が上がるのも当然か。
4面の「講座」で取り上げた再処理コストの試算も、「国策」の無理を訴える電力業界のアドバルーンである。五月二十三日付毎日新聞は「核燃料サイクル見直しへ/自民が政府に要求/電力業界の意向を反映」と報じた。藤家流プルトニウム利用論を「硬直的」と批判し、電力業界が再処理能力を年間四百トンに半減させたりできるよう「柔軟な対応」を求めるという。
工場建設を中止することこそ、最も柔軟な対応なのだけどね。(N)
Posted by 編集部 at 2004年01月28日 17:32