風車(第307号=2003.10)
▼3面[WEBでは略]の小木曽さんの記事にあるように、「もんじゅ」運転再開に向けた改造工事入りの同意取り付けを狙う動きが騒がしさを増している。しかし、再開の理由は不透明だ
▼なにせ四半世紀近くも以前に設置許可が申請された炉である。百歩譲って当時は建設の必要があると考えられたとしても、もはやその意義は失せているのではないか。設置許可申請書の添付書類「原子炉の使用の目的に関する説明書」は言う。「近い将来エネルギー需給の逼迫が予想される状況下におかれており」、"資源小国"日本は「高速増殖炉の実用化を最も緊急に必要とする立場にある」。そこで、「一九九〇年代に実用化するため、実証炉、実用炉にいたる原型炉を自主開発する」のだ、と
▼「近い将来」だの「緊急に」だのといった言葉をちりばめて必要性が強調されていたのだが、「近い将来」も一九九〇年代も疾うに過ぎてしまった。「実証炉、実用炉にいたる」計画は白紙に戻され、高速増殖炉はいまや「百年、千年という長いスパンで見てほしい」(藤家洋一原子力委員長)ものに変わった。今年一月の高裁判決は、「もんじゅ」の危険性を重く見て設置許可の無効を宣したが、使用目的の消失からも許可は無効だろう
▼許可から二十年の歳月は、その誤りを白日の下に曝け出した。運転再開が許されるはずもない。(N)
Posted by 編集部 at 2004年01月28日 17:36