六ヶ所村に核燃料サイクル基地を受け入れた北村正哉青森県知事は、高レベル廃棄物の処分場だけは頑として拒否した。次の木村守男知事も「処分場にしない」との確約を当時の科学技術庁長官に求めて、海外返還廃棄物の輸送船の接岸拒否まで行なった。
使用済み燃料の貯蔵に税金をかけることにした新潟県柏崎市の西川正純市長は、「それなら長期保管を」という電力会社側の発言に「原発立地点に対し失敬な話」と猛反発し、県の高橋豊産業労働部長は、「ごみが余ったから庭に埋めるというような話が出てくるのは極めて不愉快」と議会で答弁した。
再処理工場の地元でさえ高レベル廃棄物の処分場は拒み、原発の地元ですら使用済み燃料の貯蔵を嫌う。ところが、そんな施設を進んで誘致しようとする自治体が、ここにきて急に目立ってきた。その背景を、宮崎県南郷町の阪本勝久町長はこう説明する。「国は三位一体の改革(補助金の削減、地方交付税の削減、税源の委譲)を協力に推し進めており、本町においても、毎年数億円の単位で歳入額の減少が続いています」「恒久的かつ安定的な歳入財源確保対策は、南郷町にとって最重要かつ緊急の命題となっており」云々。
どの自治体も追い詰められている。誘致は実態を知らない浅慮だが、町民が町のあり方を考える契機とし、転じて福となせないか。(N)
Posted by 編集部 at 2004年05月14日 14:19